ブリキ缶をアップサイクル:デスクやキッチンの整理に役立つ小物入れの作り方
ブリキ缶をアップサイクル:デスクやキッチンの整理に役立つ小物入れの作り方
ご家庭で使い終えたお菓子の缶や紅茶の缶など、ブリキ製の空き缶は意外と多くあります。しっかりした作りでおしゃれなデザインのものも多いこれらの缶は、捨てる前にぜひDIYでアップサイクルを検討してみてください。今回は、ブリキ缶を日常使いできる機能的な小物入れに生まれ変わらせる方法をご紹介します。
このDIYで完成する小物入れは、デスク周りのペンや文具、キッチンでのカトラリーやスパイス、作業台での工具やパーツなど、様々なものの整理に役立ちます。シンプルながらも塗装や装飾の工夫次第で、インテリアに馴染むおしゃれなアイテムに仕上げることができます。
必要なもの
このDIYを始めるために必要な材料と工具は以下の通りです。特別なものは少なく、身近で手に入りやすいものを選んでいます。
材料
- 使わなくなったブリキ缶(サイズや形は用途に応じて複数用意しても良いでしょう)
- 金属用プライマー(必要に応じて)
- お好みの塗料(アクリル絵の具や水性塗料など、金属に塗れるもの)
- コーティング剤またはニス(必要に応じて、耐久性を高めたい場合)
- 紙やすり(中目、細目)
- 必要に応じて、内装用の布や紙、仕切り用の厚紙など
- 必要に応じて、装飾用のマスキングテープ、ステッカー、転写シートなど
工具
- カッターナイフまたは缶切り(缶の縁を安全に処理するため)
- はさみ
- 筆またはローラー
- 接着剤(木工用ボンド、多用途接着剤など。環境に配慮した成分のものを選ぶと良いでしょう)
- 保護手袋
- 新聞紙やビニールシート(作業場所の養生用)
作り方
ステップ1:ブリキ缶の下準備
まず、使用するブリキ缶をきれいに洗浄し、乾燥させます。ラベルが貼ってある場合は、お湯につけたり、ドライヤーで温めたりすると剥がしやすくなります。きれいに剥がせない場合は、スクレーパーなどを使うと良いでしょう。
次に、缶の開口部の縁を確認してください。特に缶切りで開けた場合、縁が鋭利になっていることがあります。このままでは危険ですので、ペンチで内側に折り曲げるか、紙やすりで丁寧に削って滑らかにしてください。安全のため、保護手袋を着用して作業を進めます。
ステップ2:表面処理と塗装
塗料の密着を良くするため、缶の表面全体を軽く紙やすり(中目)でこすり、細かい傷をつけます。これにより塗料が剥がれにくくなります。やすりで出た粉を布などで拭き取ります。
金属の種類のによっては錆止めや塗料の密着をさらに高めるために金属用プライマーを塗布することを推奨します。プライマーが乾燥したら、お好みの色の塗料で缶全体を塗ります。一度に厚塗りせず、薄く数回に分けて塗り重ねるとムラなくきれいに仕上がります。塗料が完全に乾燥するまで待ってから次の塗り重ねを行います。
ステップ3:装飾と仕上げ
塗装が完全に乾燥したら、必要に応じて装飾を施します。マスキングテープを使ってストライプや柄を入れたり、ステンシルを使ったり、お気に入りの絵や文字を描いたりするのも良いでしょう。内側や底面に布や紙を貼ると、より丁寧な仕上がりになります。
複数の缶を組み合わせて使う場合は、強力な接着剤で固定します。缶の側面同士をしっかりと接着し、必要であればクリップなどでしばらく固定して乾燥させます。
最後に、塗装面や装飾を保護するために、水性のニスやコーティング剤を塗布すると耐久性が向上し、汚れもつきにくくなります。
DIYを成功させるためのポイントと注意点
- 縁の処理は念入りに: ブリキ缶の縁は非常に危険な場合があります。丁寧にやすりをかけるか、しっかりと折り曲げて安全を確保してください。
- 塗装は薄く重ね塗り: 一度に厚く塗ると垂れたり、ムラになったりしやすいです。少量ずつ、均一に塗り広げることを意識しましょう。
- 換気の良い場所で作業: 塗料や接着剤を使用する際は、必ず換気を十分に行ってください。
- 乾燥時間はしっかりと: 各工程で塗料や接着剤をしっかりと乾燥させることが、丈夫で長持ちする作品を作る秘訣です。パッケージに記載された乾燥時間を守ってください。
環境に配慮した選択
このDIYでは、使い終えたブリキ缶を再利用することで、廃棄物の削減に貢献できます。さらに、使用する塗料や接着剤にも環境に配慮した製品を選ぶことができます。揮発性有機化合物(VOC)の含有量が少ない水性塗料や、天然由来成分を使用した接着剤などが市販されていますので、探してみてください。
完成品の活用例とアレンジ
完成したブリキ缶の小物入れは、様々な場所で活躍します。
- デスク周り: ペン、ハサミ、定規、付箋などを立てて整理できます。複数の缶を並べて、種類別に収納すると便利です。
- キッチン: カトラリースタンドとして、または菜箸やお玉などのキッチンツールの収納に。スパイスボトルをまとめておくのにも適しています。
- 作業台: 工具、ねじ、釘、パーツなどを分類して収納できます。中が見えるようにラベルを貼ると使いやすくなります。
- 玄関: 印鑑や鍵など、細々としたものの定位置として。
アレンジとして、缶の側面にマグネットシートを貼って金属製のものを貼り付けられるようにしたり、底に重りを入れて安定させたりすることも可能です。また、サイズや形の違う缶を組み合わせて、オリジナルの収納ユニットを作るのも楽しいアイデアです。
まとめ
使い終えたブリキ缶は、少し手を加えるだけで日常に役立つ素敵な小物入れに生まれ変わります。このDIYは、廃材を活かすアップサイクルの一例であり、持続可能なライフスタイルに繋がる小さな一歩です。ぜひご家庭にあるブリキ缶を活用して、オリジナルの小物入れ作りに挑戦してみてください。身の回りのものが整理されるだけでなく、愛着のある手作りアイテムが空間を彩ってくれることでしょう。