古いタオルをアップサイクル:ふっくら吸水バスマットの作り方
廃材を活用して快適な暮らしを:古いタオルで作るバスマット
日々の生活で使い古されたタオルは、吸水性が落ちたり、生地が硬くなったりすると、捨ててしまうことが多いかもしれません。しかし、まだ十分使える部分はたくさんあります。古いタオルをアップサイクルして、機能的で心地よいバスマットを作ってみませんか。
このDIYでは、使い古したタオルの吸水性と柔らかさを活かし、踏み心地の良いふっくらとしたバスマットを作成します。捨てるはずだったものが、暮らしに役立つアイテムとして生まれ変わる過程は、ものへの感謝を改めて感じる良い機会となります。また、新しいバスマットを購入する代わりに廃材を活用することで、環境負荷の低減にも貢献することができます。
完成するバスマットは、タオルの質感が生かされたナチュラルなデザインで、洗面所のアクセントにもなります。手作りならではの温かみがあり、日々の生活にささやかな喜びを加えてくれるでしょう。
必要なもの
このバスマット作りで使うのは、主に家庭にあるか、比較的手軽に入手できるものです。
廃材・身の回り品:
- 古いタオル: バスマットの大きさにもよりますが、フェイスタオルサイズで5枚〜10枚程度あると十分なボリュームになります。色や柄が異なるタオルを組み合わせるのも面白い仕上がりになります。清潔なものを使用してください。
- 土台となる布: バスマットのサイズに合わせて、ある程度厚みがあり丈夫な布を用意します。滑り止め加工がされている布を選ぶと、より安全に使用できます。古いジーンズや厚手のコットンの端切れなども活用できます。約40cm × 60cm程度のサイズが一般的です。
工具・材料:
- 裁ちばさみまたは布切りばさみ: タオルや布を正確にカットするために使います。
- 定規: 布をカットする際のガイドに使います。
- チャコペンまたは鉛筆: 土台布に印をつけるために使います。
- ミシン: タオルを縫い付ける際に使用します。手縫いでも可能ですが、ミシンの方が丈夫に、早く仕上がります。
- ミシン糸: タオルや土台布の色に合わせたもの、またはコントラストを楽しむためにあえて違う色を選ぶのも良いでしょう。ポリエステル糸など、丈夫なものを選んでください。
- 布用接着剤(任意): 縫い付けの補強や、部分的な固定に使えます。洗濯可能なタイプを選んでください。
- 縫い針(手縫いの場合): 丈夫な太めの針が良いでしょう。
- まち針: 布を仮止めするのに使います。
作り方:ステップ・バイ・ステップ
ここでは、古いタオルを細長くカットし、土台布にギャザーを寄せるように縫い付けていく方法をご紹介します。この方法で、ふっくらとしたボリュームが出ます。
ステップ1:古いタオルをカットする
まず、古いタオルをすべて広げ、縁の部分(縫い代など固くなっている部分)を切り落とします。次に、タオルを幅約3cm〜4cm程度の細長い短冊状にカットしていきます。タオルの大きさによって長さは異なりますが、カットする際はできるだけ同じ幅になるように意識すると、仕上がりが均一になります。
写真や図解を想定した説明:カットしたタオルを並べて見せるイメージ
ステップ2:土台布に下書きをする
用意した土台布を広げ、バスマットとして使用したいサイズにカットします。角を丸くしたり、特定の形にしたりする場合は、ここで形を整えます。次に、チャコペンや鉛筆を使って、タオルを縫い付けていくラインを下書きします。外側から内側へ、約2cm〜3cmの間隔でらせん状に線を描くか、平行に直線を何本か引きます。この線が、タオルを縫い付ける際のガイドになります。
写真や図解を想定した説明:土台布に定規とチャコペンで線を描いているイメージ
ステップ3:タオルを縫い付ける準備をする
カットしたタオルを、縫い付ける長さ(下書きした線に沿った長さ)に合わせていくつかまとめておきます。必要に応じて、布用接着剤を使ってタオルの一部を軽く土台布に仮止めすることも可能ですが、縫い付けのみでも十分です。
ステップ4:タオルを縫い付ける
下書きした線に沿って、カットしたタオルをミシン(または手縫い)で縫い付けていきます。タオルを縫い付ける際は、生地の端を少し内側に折り込むか、またはそのままの状態で、少しずつギャザーを寄せるように、または波打たせるようにしながら縫い付けていくのがポイントです。こうすることで、タオルのボリュームが出てふっくらとした仕上がりになります。
写真や図解を想定した説明:ミシンを使って、タオルをギャザーを寄せながら縫い付けている様子のイメージ
外側の線から始め、内側に向かってらせん状に縫い進めるか、平行に一本ずつ縫い付けていきます。次の線を縫い付ける際は、先に縫い付けたタオルの列に少し重ねるようにすると、土台布が見えにくくなり、よりボリューム感のある仕上がりになります。
ステップ5:全体を仕上げる
土台布全体がタオルで埋まるまで、ステップ4の作業を繰り返します。縫い付けが終わったら、飛び出している糸などを処理し、形を整えます。必要であれば、マットの周囲をバイアステープなどで縁取りすると、よりしっかりとした見た目になります。
写真や図解を想定した説明:完成したバスマットの全体像イメージ
DIYを成功させるためのポイントと注意点
- タオルの厚みと量: タオルの種類(薄手のもの、厚手のもの)や量によって、完成品のふっくら感は大きく変わります。よりボリュームを出したい場合は、タオルを多めに用意するか、幅を広くカットしてみてください。
- 縫い付けの密度: タオルを縫い付ける間隔を狭くすると、より密度の高い、しっかりとしたバスマットになります。逆に間隔を広くすると、柔らかく、軽い仕上がりになります。お好みに合わせて調整してみてください。
- 安全に関する注意: はさみやミシンを使用する際は、怪我をしないように注意が必要です。特にお子様やペットのいる環境では、工具の管理には十分気を配ってください。ミシンを使用する際は、指を針から離して作業することを心がけてください。
- 洗濯について: 完成したバスマットは、洗濯ネットに入れて洗濯機の弱水流で洗うことができます。ただし、乾燥機にかけるとタオルのボリュームが損なわれたり、土台布が傷んだりする可能性があるため、自然乾燥をおすすめします。
環境配慮について
このDIYは、使い古されたタオルという「廃材」を新たな製品として生まれ変わらせる、まさにアップサイクルの良い例です。タオルの廃棄量を減らし、資源の有効活用につながります。
使用するミシン糸や、もし接着剤を使う場合は、環境負荷の低い素材や成分のものを選ぶことも、より地球に優しいDIYに繋がります。例えば、オーガニックコットン製の糸や、天然由来成分の接着剤などが販売されています。特別な準備が必要になるかもしれませんが、選択肢として考慮してみてはいかがでしょうか。
完成品の活用例とアレンジ
完成したバスマットは、その名の通りお風呂上がりの足元を快適にするバスマットとして最適です。その他にも、以下のような活用方法やアレンジが考えられます。
- 玄関マットやキッチンマットとして: サイズを調整すれば、玄関先やキッチンカウンターの足元にもぴったりです。
- ペット用のマットに: 吸水性があり、洗濯可能なため、ペットのケージ内や休憩スペース用のマットとしても活用できます。
- ベンチや椅子のクッションに: 厚めに作れば、硬い椅子の座面に敷くクッションとしても使えます。
- アレンジ: 色とりどりのタオルを使ったり、ストライプやチェック柄のように配置を工夫したりすることで、デザインのバリエーションを広げることができます。また、カットするタオルの幅を変えてみるのも面白いでしょう。
まとめ
使い古したタオルは、そのまま捨ててしまうにはもったいない素材です。少し手を加えるだけで、吸水性があり、ふっくらと心地よいバスマットとして生まれ変わらせることができます。
このDIYは、特別な技術を必要とせず、家庭にあるものを中心に始めることができます。環境に優しく、暮らしを快適にする手作りバスマット。ぜひ、お気に入りのタオルを見つけて挑戦してみてください。世界に一つだけの、あなたらしいバスマットが完成するはずです。