洗濯洗剤の空きボトルをアップサイクル:丈夫で多用途に使えるツールボックスの作り方
洗濯洗剤の空きボトルで、実用的なツールボックスをDIY
日々の暮らしの中で必ず出る使用済み容器。特に洗濯洗剤のボトルは、プラスチック製で丈夫なものが多く、そのまま捨ててしまうのはもったいないと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。これらのボトルは、少し手を加えるだけで、機能的で環境にも優しいツールボックスへと生まれ変わらせることができます。
このDIYでは、洗濯洗剤ボトルの持つ頑丈さや、多くのボトルについている持ち手を活かし、工具や掃除用品、ガーデニング用品などを整理・持ち運びするのに便利な収納ボックスを作成します。身近な廃材を活用することで、ごみ削減に貢献しながら、自分にとって使いやすいオリジナルの収納アイテムを手に入れることができます。
必要なもの
このツールボックス作りで使用する主な材料と工具は以下の通りです。
廃材・身の回り品:
- 使い終わった洗濯洗剤の空きボトル:1個または複数個。しっかりと中を洗浄し、完全に乾燥させてください。ラベルは剥がしておくと仕上がりが綺麗になります。
工具・材料:
- カッターナイフまたはデザインナイフ:プラスチックをカットするために使用します。
- はさみ:カッターで切り込みを入れた後、ラインに沿って切るのに便利です。厚手のプラスチック用のはさみがあればより作業がスムーズです。
- 油性ペン:カットラインを引くために使用します。マスキングテープで目印をつけても良いでしょう。
- 定規:直線的なカットラインを引く際に使用します。
- 紙やすり:カットした断面を滑らかにするために使用します(粒度150〜240程度)。
- (オプション)補強材:厚紙や薄いプラスチック板、または木材など。
- (オプション)接着剤:補強材を取り付ける場合。プラスチックに適したものを選んでください。
- (オプション)装飾材:水性塗料、アクリル絵の具、布、ステッカーなど。
作り方:ステップバイステップ
これから、洗濯洗剤の空きボトルを使ったツールボックスの具体的な作成手順を説明します。
ステップ1:ボトルの準備と洗浄
まず、使用済みの洗濯洗剤ボトルをきれいに洗浄します。洗剤の残りカスが完全に無くなるまで水でよくすすぎ、ボトル内部をしっかりと乾燥させてください。臭いが気になる場合は、重曹などを溶かした水につけ置きしてから洗うと効果的です。ラベルは可能な範囲で剥がしておくと、カットしやすくなりますし、後から装飾する場合も綺麗に仕上がります。
ステップ2:カットラインを決める
どのような高さ、どのような形状のツールボックスにしたいかをイメージします。ボトルの持ち手を活用することを前提に、定規と油性ペンを使ってカットするラインをボトルに直接引いていきます。収納したい物に合わせて高さを決め、持ち手につながる部分は残すように、ボトルを囲むようにラインを引いてください。底面はそのまま活用するため、カットするのは側面と上部になります。図1のように、左右対称になるように注意深くラインを引きましょう。(図1:ボトルにカットラインが引かれている様子を想定)
ステップ3:ボトルをカットする
引いたラインに沿ってボトルをカットします。まず、カッターナイフを使ってラインのどこか一箇所に切り込みを入れます。この際、手を切らないよう十分注意してください。切り込みを入れたら、そこから先ははさみを使うと比較的安全に作業を進められます。ラインに沿ってゆっくりと、慎重にはさみでボトルを切っていきます。厚手のプラスチックは力が要りますので、無理せず少しずつ切り進めてください。カーブの部分は特に丁寧にカットすると、仕上がりが綺麗になります。写真Aのように、持ち手部分を上手に残してカットしましょう。(写真A:ボトルがカットされ、持ち手部分が残っている様子を想定)
ステップ4:切り口を整える
ボトルをカットした断面は、プラスチックが鋭利になっている場合があります。このままでは手を傷つける恐れがありますので、紙やすりを使って断面を滑らかに研磨します。粗めの紙やすりで大まかに角を取り、次に細かい紙やすりで仕上げると、より安全で滑らかな切り口になります。写真Bのように、全ての切り口を丁寧にやすりがけしてください。(写真B:切り口を紙やすりで研磨している様子を想定)
ステップ5:補強・装飾(オプション)
作成したツールボックスをより丈夫にしたい場合や、見た目を自分好みにしたい場合は、ここで補強や装飾を行います。 底面や側面に、厚紙や薄い板などを適切なサイズにカットして、接着剤で貼り付けると強度が増します。 見た目をアレンジしたい場合は、水性塗料でボトル全体を塗装したり、布や紙を貼り付けたり、ステッカーを貼るなどの方法があります。環境への配慮から、塗料を選ぶ際はVOC(揮発性有機化合物)の含有量が少ない水性タイプや、自然由来の成分で作られた塗料を選択することをおすすめします。
DIYを成功させるためのコツと注意点
- ボトルの選定: 洗剤の種類によってはボトルのプラスチックの厚みや固さが異なります。初めて作る際は、比較的柔らかめのボトルから試すとカットしやすいかもしれません。
- 洗浄・乾燥の徹底: 洗剤成分が残っていると、後からカビが発生したり、塗装のノリが悪くなったりする可能性があります。十分に洗浄し、しっかりと乾燥させてください。
- カット作業の安全確保: カッターナイフやはさみを使用する際は、必ず軍手などを着用し、刃の進行方向に手や指がないことを確認してください。作業台は安定したものを使用しましょう。無理な力をかけず、焦らず作業することが重要です。
- 切り口の処理: 紙やすりでの研磨は、安全性を確保するために非常に大切な工程です。省略せず、全ての切り口を丁寧に処理してください。
安全に関する注意喚起
DIYで使用する工具、特にカッターナイフやはさみは刃物であり、取り扱いには十分な注意が必要です。作業中は集中し、周囲に人がいないか確認してください。小さなお子様がいるご家庭では、作業中および完成したツールボックスの保管場所にも配慮し、子供の手の届かない場所に置くようにしてください。
環境配慮について
このDIYは、本来廃棄されるはずだったプラスチックボトルを再利用する、まさにアップサイクルの取り組みです。これにより、ごみの量を減らし、新たな資源の消費を抑えることができます。さらに環境負荷を低減するためには、オプションで使用する塗料や接着剤にも注目してみてください。環境対応型製品や、天然由来の材料を使った製品を選ぶことで、よりサステナブルなDIYとなります。
完成作品の活用例とアレンジ
完成したツールボックスは、様々な用途で活躍します。
- 工具入れ: ネジや釘、小さな工具などをまとめておくのに便利です。持ち手付きなので、持ち運びながら作業できます。
- 掃除用品入れ: スプレーボトルや洗剤、ブラシなどをまとめてシンク下などに収納できます。
- ガーデニング用品入れ: スコップや手袋、肥料などを入れて庭仕事の際に持ち運びできます。
- 子供のおもちゃ入れ: 細かいブロックや人形などを入れておくのに適しています。
- キッチン用品整理: 調味料ボトルやレードルなどを一時的にまとめておくことができます。
いくつか作って、サイズ違いで重ねて使ったり、中に厚紙などで仕切りを設けて、さらに細かいものを整理できるようにアレンジするのも良いでしょう。用途に合わせて、自由にカスタマイズしてみてください。
まとめ
使い終わった洗濯洗剤の空きボトルは、少しの工夫で日々の生活を便利にする実用的なツールボックスに生まれ変わります。このDIYは、廃材を有効活用する環境に優しい取り組みであると同時に、自分だけのオリジナル収納アイテムを作る楽しみも味わえます。難しい工程はありませんので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。身近な廃材に新たな価値を見出し、アップサイクルを暮らしに取り入れてみましょう。