創作アイデアノート

古くなったカレンダーやポスターをアップサイクル:デザインを活かした小物入れの作り方

Tags: カレンダー, ポスター, アップサイクル, DIY, 収納, 小物入れ, 紙工作, 廃材活用

はじめに

一年を通して壁を飾ってくれたカレンダーや、イベントの思い出が詰まったポスター。役目を終えた後も、そのデザインに愛着があり、捨てるのは惜しいと感じる方も多いのではないでしょうか。これらの紙製品は、しっかりとした厚みや美しい印刷が施されていることが多く、捨てるのではなく新たな形で活用するのに適した素材です。

今回は、古くなったカレンダーやポスターをアップサイクルし、実用的な小物入れを作る方法をご紹介します。完成する小物入れは、デスク周りの整理やアクセサリーの収納など、様々な用途で活躍します。また、元のデザインを活かすことで、既製品にはない個性的なアイテムに仕上がります。身近にある廃材を活用し、環境に配慮しながらものづくりを楽しみましょう。

必要なもの

このDIYで主に使用するのは、古くなったカレンダーやポスター、そして補強用の厚紙です。特別な道具はほとんど必要ありません。

廃材・身の回り品

工具・材料

作り方

ここでは、シンプルな直方体の小物入れの作り方をステップごとに説明します。

ステップ 1: 箱の設計と型紙作り

作りたい小物入れのサイズ(幅、奥行き、高さ)を決めます。次に、使用するカレンダーやポスター紙に、箱の外側になる部分の展開図を描きます。

例えば、幅10cm、奥行き15cm、高さ5cmの箱を作る場合、以下のサイズの展開図を考えます。

補強用の厚紙からも、底面と同じサイズのものを1枚、側面のサイズから接着シロを除いたものを4枚切り出しておくと、後で貼り合わせる際に分かりやすいです。

ステップ 2: 紙の切り出し

描いた展開図に沿って、カッターナイフと定規を使って慎重に紙を切り出します。カッターマットの上で作業し、一度で深く切ろうとせず、何度かに分けて刃を入れるときれいに切れます。箱の内側になる部分も、同様に少し小さめのサイズで切り出しておきます(例:幅9.8cm、奥行き14.8cm、高さ4.8cmなど、箱の内寸より少し小さいサイズ)。

ステップ 3: 折り目の加工

切り出した紙の、箱の各辺になる部分に折り目をつけます。定規を当て、ヘラや代用品でなぞるようにしっかりと跡をつけます。接着シロの部分にも同様に折り目をつけます。この工程を丁寧に行うと、後の組み立てが格段に楽になり、きれいな箱に仕上がります。

ステップ 4: 外箱の組み立て

折り目をつけた線に沿って紙を折り曲げ、箱の形にします。接着シロに木工用ボンドを薄く均一に塗布し、隣り合う面に貼り合わせます。ボンドを塗りすぎると、はみ出してきれいに仕上がらないため注意が必要です。貼り合わせたら、しばらく手で押さえるか、クリップなどで固定してボンドが乾燥するまで待ちます。ボンドが完全に乾く前に、はみ出したボンドは布巾などで拭き取ります。

ステップ 5: 補強材の貼り付け

外箱が乾いたら、補強用の厚紙を箱の内側(または外側、好みに応じて)に貼り付けます。底板をまず貼り、次に側面板を貼り付けるときれいに仕上がります。これにより、箱の強度が大幅に向上します。

ステップ 6: 内側の紙の貼り付け

内箱用に切り出しておいたカレンダーやポスター紙を、箱の内側に貼り付けます。底面、側面の順に、木工用ボンドや両面テープを使って丁寧に貼り付けます。内側の紙を貼ることで、箱の内側もきれいに仕上がり、強度もさらに増します。

ステップ 7: 蓋の作成(オプション)

本体と同じ要領で、少し大きめのサイズで展開図を作り、蓋を作成します。本体にかぶせるタイプにする場合は、本体のサイズより縦横ともに2〜3mm程度大きくすると、スムーズにかぶせられます。

ステップ 8: 乾燥

全ての接着が終わったら、完全にボンドが乾燥するまでしっかりと乾かします。

DIYを成功させるためのポイントと注意点

環境に配慮した選択肢

このDIY自体が廃材のアップサイクルという環境に優しい取り組みですが、さらに配慮できる点があります。

完成品の活用例とアレンジ

完成した小物入れは、様々な用途で活用できます。

また、いくつかのサイズ違いで作って重ねたり、取っ手や仕切りをつけたり、布やマスキングテープで装飾を加えたりと、様々なアレンジが可能です。カレンダーやポスターのデザインを活かして、思い出が詰まった世界に一つだけの収納ボックスをぜひ作ってみてください。

まとめ

古くなったカレンダーやポスターは、捨てる前に少し手を加えるだけで、実用的ながらデザイン性の高い小物入れとして生まれ変わります。このDIYは、身近な廃材を活用し、ごみを減らすことにつながります。今回ご紹介した基本的な箱の作り方を応用すれば、様々な形の収納アイテムを作成することが可能です。ぜひ、ご家庭にある紙製品を活用して、アップサイクルを楽しんでいただければ幸いです。